新型コロナウイルス感染症が5類に移行します
滋賀県守山市、小児科・耳鼻咽喉科のきどわき医院です。
2020年の今頃を思い返すと、ゴールデンウイーク明けまでは緊急事態宣言が出されていました。去年がコロナ禍になって初めての制限なしのゴールデンウイークとなり、都道府県をまたぐ旅行や久しぶりの帰省など、テレビで大きく報道されていたように記憶しています。同じシーズンで比較すると、年々コロナに対する人々の印象や対応が変わってきていることがよくわかります。
今年のゴールデンウイークはみなさまいかかでしたか。お天気も最終日以外は何とかもってよかったですね。
さて、ご存じの方も多いと思いますが、5月8日から新型コロナウイルス感染症が感染症法の「新型インフルエンザ等感染症」から「5類」に移行します。
これに伴う大きな変化について、2つ挙げたいと思います。
①隔離が不要になる
これまでは、感染された方は発症後7日間の自宅待機が原則でした。また、濃厚接触者も最終接触日から5日間は自宅待機する必要がありました。
今後はこれらが個人の判断にゆだねられることになります。濃厚接触者という概念もなくなります。
学校保健法では出席停止期間が
発症した後5日を経過し、かつ、症状が軽快した後1日を経過するまで
以上のように定められることになりました。
インフルエンザと同様、発症した方の同居のご家族は症状がなければ社会的な制限を受けることはありません。ただし、不織布マスクをつけたり手洗いをしたりなど、感染拡大には注意をしていただきたいと思います。
また、学校に通われていない大人の方でも、発症後5日間は感染を拡大させるリスクが高いことから、発症日から5日を経過し、かつ症状軽快後24時間を経過するまでは外出を控えることが推奨されています。
②検査・治療費は窓口負担がかかります
これまでは新型コロナウイルス感染症の検査費用、療養に関する費用に関しては行政の公費支援を受けられました。今後は新型コロナウイルスに関する医療費は原則窓口負担がかかる(※)ようになります。
(※新型コロナウイルス治療薬の公費支援は一定期間継続されます。)
具体的には、
初診で抗原検査を行った場合、3割負担の大人の方は3,190円の窓口負担がかかり、コロナウイルス薬以外のお薬は他の疾患と同様に自己負担がかかることになります。
(参考までに、初診でインフルエンザの抗原検査を行った場合の3割負担の方の窓口負担は2,700円です)
これらの変更については令和5年6月30日までの暫定的なもので、7月以降はまた制度のみなおしが予定されています。
変わらないこと
さて、診療上の変更は以上の通りなのですが、もちろん5類に変更したからといってウイルスそのものが変わるわけではありません。
新型コロナウイルスは非常に感染力の強いウイルスであることはご存じの通りです。発症された場合、発症後10日間が経過するまでは周囲に移す可能性がある時期ですので、不織布マスクを着用したり、ご高齢の方との接触を避けることが大切です。
マスクの着用については、ご自身を守るためというよりは他の方に感染を移さないために特に有効とされています。ご高齢の方や持病のある方、赤ちゃんなど、抵抗力が弱い方に接するとき、かぜ症状のあるときは引き続きマスク着用が望まれます。医療機関に来られる際は、マスクのご着用に引き続きご協力いただければと思います。
当院での対応
今後もこれまで通り、発熱のある方は発熱ブースもしくは自家用車内での診察を継続いたします。
また現在、トップページのお知らせ欄にも記載しておりますが、「濃厚接触者」が定義されなくなるため無症状の方への新型コロナの検査は原則行いません。症状のある方への検査はこれまで通り行います。