おうちで鼻症状のケア その2

鼻づまりへの対処法

滋賀県守山市、小児科・耳鼻咽喉科のきどわき医院です。

最近秋のイネ科花粉症と思われる患者さんがよく来院されるようになりました。関西ではイネ科花粉は真冬以外ほぼ1年を通して飛散しますが、特に4月下旬から5月と8月下旬から9月、10月上旬にかけて飛散のピークを迎えます。くしゃみ、鼻水、鼻づまりがみられるのは春の花粉症と同様です。

さて、鼻づまりがひどいとき市販の点鼻薬を使っておられる方も多いと思います。一時的に鼻づまりが劇的に解消するのですが、またすぐに鼻の粘膜が腫れて元に戻ったり、連用すると副作用で鼻炎(薬剤性鼻炎といいます)を起こしてしまい、さらに頻回に点鼻しないと鼻閉が改善しなくなるという悪循環におちいったりすることがあります。

お薬を使わずに鼻づまりを軽くする方法

今回はお薬の代わりに蒸しタオルを使って鼻づまりを軽減する方法についてご紹介します。

タオルを水で濡らして軽くしぼり、電子レンジで30~40秒ほど温め、触って心地よいぐらいの温度まで冷まします。蒸しタオルを鼻に乗せてしばらく横になると、数分で鼻がすっと通り息がしやすくなる効果が期待できます。

この方法ですと、お薬が飲みにくい妊婦さんや授乳中の方でも安全に症状を緩和することが期待できます。またアレルギーのお薬の中には眠気が出るタイプのものもありますが、蒸しタオルにはそういった副作用もありません。また点鼻薬をお使いの方は、点鼻薬を使用する前に蒸しタオルで鼻を通してから点鼻すると、鼻の奥まで薬剤が届きやすくなるというメリットもあります。

タオルを温めた時のやけどには十分ご注意いただくとともに、お子さんの場合は蒸しタオル使用中の呼吸の状態に注意するなど、目を離されないようにしてください。