インフルエンザワクチン接種を行います

滋賀県守山市、小児科・耳鼻咽喉科のきどわき医院です。

トップページでもお知らせしておりますが、今年もインフルエンザワクチンの接種を開始いたします。

新型コロナウイルス蔓延後、インフルエンザの感染者数は減少

2020年3月に新型コロナウイルスのパンデミックが始まってからインフルエンザに感染する人の数は減り、「もうインフルエンザなんか流行しないのではないか」と思われている方も多いかもしれません。実際、2017/18年シーズンの国内季節性インフルエンザ罹患者数は2,257万人と推計されましたが、2019/20年は約728.5万人、2020/21年は約1.4万人と、それぞれパンデミック前の約3分の1、約1600分の1となっています(厚生労働省のプレスリリースより抜粋)。

新型コロナウイルス流行期にインフルエンザが流行しなかった理由については、「マスク着用、手洗い・消毒などの基本的な感染対策がインフルエンザにも有効だった」「新型コロナウイルスに対する検疫の強化で、海外からのウイルスの伝搬が抑えられていた」「新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスが共存できなかった」などが挙げられます。

今年はインフルエンザに注意が必要?

それでは2022/23年シーズンも過去3シーズン同様、インフルエンザは流行しないのでしょうか。日本の冬のインフルエンザが流行するかどうかを予測するうえで、役立つものがあります。日本の夏の時期に冬がくる、南半球オーストラリアの感染状況です。

2022年の夏のオーストラリアの感染状況をみますと、コロナ後に一旦落ち着いていた感染者数が急増しています。オーストラリアは現在、新型コロナウイルスに対する検疫が緩和され、病院などを除き屋内でもマスク着用義務がなくなっています。さらに海外からの渡航も2022年2月には全面解除されていました。またここ数年インフルエンザにかかる人が減ったことで、インフルエンザに免疫力がある人が減り感染者数増加につながったといわれています。

オーストラリアの2017年-2022年のインフルエンザ流行状況(オーストラリア保健省サーベイランスより抜粋・一部改変)

では日本はどうでしょうか。

9月22日に岸田首相が「新型コロナウイルス感染症の水際対策を10月11日から緩和し、1日当たりの入国者数の上限を撤廃する」と発表しました。今年のインフルエンザ流行シーズンに向けて海外からのインフルエンザの持ち込みが増えることが予想されます。またインフルエンザに対して免疫力を持つ人の数ですが、コロナパンデミック以降日本国内でのインフルエンザが減少しているため、集団免疫が落ちていることが予想されています。以上のことから2022年はオーストラリア同様、日本でもインフルエンザが流行するのではないかと懸念されているのです。

実は2021年もインフルエンザが流行するのではないかと心配されていたためか、例年同様か少し多くの方がインフルエンザワクチンを接種されました(国立感染症研究所調べ)。2022年もインフルエンザワクチンを多くの方が接種すれば集団免疫が期待できます。今シーズンの流行に備えて、ぜひインフルエンザ予防接種をご検討いただければと思います。

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