新型コロナウイルス 最近の状況

滋賀県守山市、小児科・アレルギー科・耳鼻咽喉科のきどわき医院です。

今回は「新型コロナウイルス」5類感染症以降後の状況についてお話します。

「コロナっていま感染したら学校・保育園幼稚園・職場はどれくらい休んだらいいの?」

「濃厚接触者はどうしたらいいの?」

といった生活上の制限について、外来でみなさんから質問が多いことについて取り上げます。

(あくまでも現時点での状況ですので、本ブログの投稿日時をよくご確認の上、読み進めていただければと思います。)

新型コロナウイルス 5類移行後 何が変わったか

2023年5月に新型コロナウイルスが感染症法の5類に移行になりました。

詳しくは過去のブログもご参照ください。→「新型コロナウイルス感染症が5類に移行します」

主な変更点は2つです。

①感染者の隔離が必要なくなったこと

学校や保育園・幼稚園に通われていない方が感染した場合、行動制限がなくなりました。

そのため、新型コロナに感染したからと言って外出を行政から制限されることはなくなりました。

ただし、厚生労働省のホームページには「抗原定性検査キットでセルフチェックし、陽性の場合は、一定期間は外出を控えることが推奨されます」との記載があります。新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

当院でも、コロナ感染と診断した方には「他の人に移りやすい感染症ですので、行動制限はありませんが、なるべく発症後5日間、かつ解熱後1日間はご自宅で過ごすようにしてください」とお伝えしています。

一方、学校や幼稚園・保育園に通っておられる方は、学校保健安全法で登校登園停止期間が決まっています。

発症した後5日を経過し、かつ、症状が軽快した後1日を経過するまで

上記の期間は登校・登園はできません。

②検査・治療費に窓口負担がかかるようになったこと

5類に移行する前は、新型コロナの検査・治療費は全額補償されていましたので、窓口負担がありませんでした。

5類以降後は、健康保険の負担割合に応じた窓口負担が生じるようになりました。

2023年10月以降、初診で抗原検査を行った場合、3割負担の大人の方は2,890円の窓口負担がかかり、コロナウイルス薬以外のお薬は他の疾患と同様に自己負担がかかります。

参考までに、初診でインフルエンザの抗原検査を行った場合の窓口負担額は、3割負担で2,400円です。(2024年2月時点)

また、新型コロナウイルス治療薬のパキロピッドパック、ラゲブリオ、ゾコーバなどは、3割負担の方で9,000円の窓口負担がかかります。当院では現在、ラゲブリオ、ゾコーバの2種類のお薬を処方できますので、希望される場合は医師にご相談ください。

なお、新型コロナ診療の窓口負担は2024年4月に改訂が予定されていますので、あくまで現時点での負担額ということになります。

※濃厚接触者について

上記①にも関連することですが、濃厚接触者についてもよく質問を受けるのでこちらでまとめたいと思います。

5類以降前は、感染者にマスクなしで接触した方などを濃厚接触者として、症状がなくても行動制限を求められていました。

現在は濃厚接触者という考え方がありません。ご家族にコロナに感染している方がいても、ご本人に症状がなければ大丈夫ということです。これは登園・登校されている方でも同じです。

現在の当院での対応

発熱のある方は発熱ブースもしくは自家用車内での診察を行っています。無症状の方の抗原検査は原則行っておりません。

治療薬は、症状を和らげる薬を処方します。また、新型コロナ治療薬はラゲブリオ、ゾコーバの2種類が処方可能です。持病の有無や症状によって治療薬の必要性を判断しておりますが、ご希望される場合は診察時にご相談ください。