クループ症候群がはやっています
11月 3, 2022
2月 26, 2023
滋賀県守山市、小児科・耳鼻咽喉科のきどわき医院です。
急に寒くなったせいか「クループ症候群」のお子さんが増えています。
「クループ症候群」はのどの「喉頭」という場所が腫れて起こります。生後6か月から3歳ごろにかかりやすく、風邪のウイルスが原因であることがほとんどです。のどが腫れることで息の通り道が狭くなってしまうので、息が吸いにくくなってしまいます。
大人でも風邪などで喉頭が腫れて声が出なくなってしまうことがありますが、子供は大人に比べてもともと息の通り道が狭いので、少しの粘膜の腫れで息が吸いにくくなってしまいます。
クループ症候群の症状
クループ症候群は声がれと特徴的な咳で疑われます。声はいつもより低くなったり出なくなったりします。
咳は、まるで犬が鳴いている様に聞こえるので「犬吠様咳嗽(けんばいようがいそう)」と呼ばれます。犬の種類は大型犬や小型犬など様々に聞こえたり、オットセイの鳴き声のように聞こえたりする場合もあります。
このような特有の咳をしていたり、顔色が悪く肩で息をしていたり、呼吸をするときに鎖骨やみぞおちのあたりがくぼんでいたら、息がしんどくなっているサインです。すぐに受診をしましょう。
クループ症候群の治療
喉頭の腫れをとる薬を吸入して治療します。これで症状がよくなることが多いですが、一旦症状が落ち着いたあと再び悪化したり、夜にかけて咳がひどくなったりすることがあります。症状がひどいときにはステロイドのシロップなどを内服して治療します。重症の場合は入院が必要となることもあります。
おうちでのケアの注意点
泣かせると症状がひどくなることがありますので、安静に過ごしましょう。また、せき込みすぎて吐いてしまい、脱水になることがありますので、こまめな水分補給とお部屋の加湿を心がけましょう。