鼻血について
滋賀県守山市、小児科・耳鼻咽喉科のきどわき医院です。
今回はこどもの鼻血についてのお話です。(大人の鼻血についてはまた次回以降に取り上げます。)
こどもの鼻血について
大人にくらべてこどもはよく鼻血を出します。
朝の準備の忙しいときに限って急にぽたぽたと出てきて、お布団やせっかく着替えた洋服が汚れたり、こどもが泣いてパニックになってしまったりと、何かとお騒がせなトラブルです。
また、何か怖い病気が原因なのではないかと心配される方もいらっしゃると思います。
こどもはなぜ鼻血をよく出すのでしょうか
鼻血は「鼻の中を指で触る」といった刺激がきっかけとなることが多く、ほとんどが「鼻中隔(びちゅうかく)」という鼻の真ん中のしきりを傷つけることで起こります。
鼻中隔の前方のちょうど指が届く範囲の、粘膜の浅いところに血管が集まっています。このため、この部分を傷つけることで鼻血が出やすいのです。
こどもはむやみやたらと鼻を触っているわけではなく、アレルギー性鼻炎や鼻副鼻腔炎など、鼻がかゆい、気持ち悪い、痛いなどの理由があって触っていることが多いです。そのため「触っちゃダメ!」と叱ってもなかなかやめてくれません。
鼻の治療をすることで、鼻を触る回数を減らせることがあります。
おうちでのケアのしかた
鼻が一番膨らんでいるところを真ん中に向かってつまんで、静かに押さえます。
興奮するとよけいに出血しやすいので、落ち着かせてあげることも効果的です。
仰向けで寝かせるとのどに流れた血を飲んでしまって、あとで吐いてしまったりすることがあります。軽く下を向いて座らせましょう。
こんなときは受診しましょう
・鼻血が何度も繰り返し起きる
・一度起きると止まりにくい
・口の中の粘膜や手足に出血のあとや青あざ(紫斑)がある
・大量に吐血した
・鼻が膨らんでいるところを押さえてもなかなか止まらない
このような時は鼻の奥から出血していたり、鼻血が出る病気が隠れていたりすることがあります。耳鼻咽喉科を受診してください。