子どもの聞き返しが増えたら?

滋賀県守山市、小児科・アレルギー科・耳鼻咽喉科のきどわき医院です。
お子さんが、「え?なんて?」「もう一回言って」と聞き返したり、呼んでも返事をしないといったことはありませんか。
今回は、子どもの聞き返しと聞こえについてお話しします。
子どもの聞き返しについて
子どもが聞き返す原因にはさまざまなものがあります。目の前の遊びやテレビに集中していて話が耳に入っていなかったり、話の内容に注意が向いていなかったりすることもあります。
その一方で、滲出性中耳炎や慢性中耳炎、耳あかのつまりや難聴などの耳の病気が隠れていることもあります。
特に滲出性中耳炎は痛みがないことが多く、聞き返しが増えることが最初のサインになることもあります。
聞き返しが続く場合は、「聞いていないだけかな」と決めつけず、一度耳の状態を確認することをおすすめします。
お家でできる簡単な聞こえのチェック
聞こえが気になるとき、ご家庭で参考になる方法の一つに「ささやき声検査」があります。
これは1歳半健診、3歳児健診でも行われている聞こえの確認方法です。
遊んでいるときなど、お子さんがこちらを見ていないときに、後ろからささやき声で名前を呼び、振り返るかどうかを確認してみましょう。
また、物の名前が分かるご年齢のお子さんには、絵をみせてささやき声で物の名前を言って、お子さんに指さしてどれを言ったのか答えてもらうという方法もあります。
一度だけで判断するのではなく、日をあけて何回か試してみるのがおすすめです。
同じタイミングで何度も続けて行うと、お子さんが飽きてしまって返事をしてくれないのか、本当に聞こえていないのか判断がつきにくくなるためです。
「ささやき声」とは?
ささやき声とは、いわゆる「ひそひそ声」のことです。
普通の小さな声とは異なり、声帯を振動させずに息だけで出す声です。
声を出す人が自分ののどに手を当てたときに振動を感じなければ、ささやき声になっています。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会では、「ささやき声検査」の方法を動画でわかりやすく紹介しています。
ご家庭で試してみたい方は、ぜひご覧ください。
※ささやき声テストはあくまで簡易的な確認方法です。正常に反応していても、軽度の難聴や片側だけの難聴が見つからないことがあります。正確な評価には耳鼻咽喉科での診察や聴力検査が必要です。
健康診断で異常がなくても安心とは限りません
市町村の定期健診や学校検診で「異常なし」と言われていても、家では聞き返しが多い、テレビの音量を大きくする、動画の画面に耳を近づける、呼んでも反応が悪いなどの様子があれば、一度耳鼻咽喉科で相談することをおすすめします。
検診での聴力検査はとても大切な検査ですが、限られた環境で行われるため、すべての聞こえの問題を見つけられるわけではありません。
また、検診後に中耳炎などが起こることもあります。
保護者の方が感じる「何となく聞こえが悪そう」という違和感が、病気の発見につながることがあります。
気になるときは早めの受診を
聞こえの問題は、お子さん自身がうまく訴えられないこともあります。
「そのうち良くなるかな」と様子を見ているうちに、学習や友達どうしのコミュニケーションに影響が出てしまうこともあります。
聞き返しが増えた、聞こえが悪そう、と感じたら、放置せずに耳鼻咽喉科へご相談ください。
