薬のせいで鼻づまりになる?鼻炎の市販薬の上手な使い方

こんにちは。滋賀県守山市、小児科・アレルギー科・耳鼻咽喉科のきどわき医院です。

花粉症でいちいち耳鼻科に行くのは大変なので、市販の飲み薬や点鼻薬を使っている方は多いと思います。

市販薬だけではなかなか症状が抑えられない方が耳鼻科に受診されるケースがあります。なかでも、「点鼻薬を使うとすぐ鼻が通るので手放せない。一日に4~5回かそれ以上使っている」というお話は、外来でよく聞きます。

市販の点鼻薬は特に鼻づまりにすぐに効くので便利なのですが、使い方によっては、かえって鼻づまりが長引いてしまうことがあります。

今回は、市販薬だけでなかなか花粉症の症状がコントロールできない方に向けて、対処法をお伝えします。

市販の飲み薬はきちんと使っているのに、鼻づまりだけが続く、というご相談もよくあります。

市販の花粉症の飲み薬には、抗ヒスタミン薬と呼ばれる成分が含まれていることが多く、くしゃみや鼻水にはしっかり効果があります。

ただ、鼻づまりに関しては、やや効きにくいことがあります。

花粉症の鼻づまりは粘膜の腫れが関係しているのですが、抗ヒスタミン薬だけでは対処しきれないことがあるのです。

鼻粘膜の腫れに対しては、炎症を抑える点鼻薬(ステロイド点鼻薬)や、ロイコトリエン拮抗薬といった別の作用の薬を使うと改善しやすくなります。

ステロイド点鼻薬は市販でも手に入るものがありますが、ロイコトリエン拮抗薬は処方薬になるため、鼻づまりが続く場合は市販薬だけでは対応しきれないこともあります。

市販の点鼻薬は最初はよく効いていたのに、だんだん効きが弱くなってきた、という方は多いです。

市販の点鼻薬のうち鼻づまりに即効とされるものは、血管を収縮させるタイプの点鼻薬です。鼻の粘膜にある細い血管が炎症によって充血すると鼻づまりが起こるのですが、充血して腫れた鼻の粘膜の血管を縮めることで、鼻通りを劇的に良くすることができます。

最初は非常によく効きますが、効果が一時的で、血管が元通りになると鼻づまりが出てきます。また、続けて使っていると効果が感じにくくなり、使わないと余計につまる感じがするといった状態になることがあります。

これは薬の性質によるものです。一日の使用回数が4回、5回と増えてきている場合は、いったん使い方を見直した方がよいでしょう。

こういう方が耳鼻科に受診された場合は、一時的に鼻粘膜の充血を引かせて鼻通りを良くする治療よりも、鼻粘膜の炎症を落ち着かせる治療に変えた方がうまくいきます。

ステロイドの点鼻薬を使ったり、ロイコトリエン拮抗薬を追加したりすることで、花粉症シーズンを通して鼻粘膜が腫れないようにする治療を行います。また血管収縮薬を含む点鼻薬の使用を最小限にとどめて、あくまで一時的なサポートとして使用するようにします。

市販薬で何とかしたい場合、飲み薬だけよりも点鼻薬を組み合わせた方が楽なことがあります。お勧めの基本の組み合わせは「抗ヒスタミン薬×ステロイドの点鼻薬」です。点鼻薬については、「使うとすぐ通るタイプ」を続けて使うよりも、ステロイドの点鼻薬を毎日使う方が症状が安定するでしょう。

どうしてもつらいときに、一時的に即効性のある点鼻薬を使うのは問題ありませんが、一日の使用回数は1回を限度にすると安心です。(多くは「1日に6回まで」などと記載されていますが、その回数を守って使っても長期使用は避ける方が安全です。)

またいずれのお薬も、副作用を避けるため用量用法を守ることが大切です。

それぞれのお薬の有効成分と市販薬の例は以下の通りです。一例ですが参考にしていただき、ご不明な場合はドラッグストアの薬剤師さんに相談しましょう。ご使用の市販薬がどの種類のものかわからない場合は、診察時に持参していただければご説明します。お気軽にご相談ください。